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〈楽譜〉〈YMM〉ムック 1冊でわかるポケット教養シリーズ 数字と科学から読む音楽
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【GTB01097358】
A6判縦/356ページ
古来より科学者にとって、音階や音律の研究は宇宙の真理を探求することでした。
古代ギリシャの数学者ピュタゴラスは音程や音階の理論を発明し、ドイツの科学者ヨハネス・ケプラーは、惑星の軌道を天文学と音楽理論によって解明しようとしました。
また、ドイツの数学者で博物学者のアタナシウス・キルヒャーは、順列と組み合わせの関係から音階のパターンを導き出そうとしました。 ちなみにキルヒャーは、音楽を「ムジカ・ナトゥラーリス(自然の音楽)」と「ムジカ・アルティフィカーリス(人工の音楽)」に分類したり、「世界の創造の神秘」を表現する楽器を構想したりしています。
つまり、古来より「音楽は数からできている」と考えられていたのです。
本書は、科学と音楽を横断的に読み解き、音階・音律論から物理学、哲学などを通じて宇宙の真理に迫っていきます。
音楽と科学の密接で刺激的な関係を知れば、音楽や科学への向き合い方もきっと変わってくるはずです。
〇バッハの曲に隠された「数の秘密」とは?
〇森羅万象に通じた博物学者であり作曲家キルヒャーの思想とは?
〇ドビュッシーやベートーヴェンは、黄金比を意識して作曲していたのか?
〇日本人の美の規範は「黄金比」ではなく「白銀比」にある?
〇音階を突き詰めると「宇宙の裂け目」に行き当たる?
※本書は、2013年12月に刊行した『アインシュタインとヴァイオリン〜音楽のなかの科学〜』
(GTB01089993)(小社刊)を文庫化したものです。
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音楽と数学というと大上段に構えた印象を与えるが、すべての学問が未分化の状態にあった古代ギリシャの世界では、宇宙論も自然学も哲学も音楽も数学もひとつであった。
私たちが古代の思想に強く惹かれるのは、この時代では人間の思索のすべてが融合され、総合されていたからである。
こんにち、すべての学問が細分化され、極度に専門化されるなかで、それぞれの知の営みが全体のなかでどのような意味を持つのか、また相互の結びつきを持つのかを俯瞰することは不可能となってきている。
古典古代の思想家は音と数のロゴスをどのように捉え、そしてそれがその後の音楽の理論や創作にどのように反映されていったのであろうか。
本書ではできるだけ多様な切り口からこの問題に取り組みたいと考えた。
音楽を愛した科学者、科学を愛した音楽家というテーマもそのひとつであり、調性格論や平均律、絶対音感や標準音の問題もそのひとつである。
音と数という問題は、このように多彩で多様な形で音楽の実践に反映されていることを知っていただければと思う。
――「はじめに」(西原 稔)より
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[目次]
アインシュタインとヴァイオリン
◆第1部 音と数の秘密
第1章 音楽と聖数
第2章 順列・組み合わせと音楽
第3章 黄金分割と音楽
◆第2部 天体と音楽
第1章 天体のハルモニア
第2章 天体の音楽
第3章 天王星の発見者
◆第3部 平均律と純正律
第1章 ピュタゴラス音律と純正律とは――神の2つの摂理
第2章 バッハと平均律
第3章 標準ピッチと絶対音感
第4章 科学か音楽か
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